後見コラム– category –

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「知的障害のある子どもが未成年のうちに親がしないといけないことを教えて下さい」に答えます(上)
【「成年後見制度を使わないといけない」は間違った思い込み】 今から20年から5年ほど前まで、知的障害をもつお子さんの親御さんから、「成年後見制度を使うタイミングを教えてください」と聞かれることしばしばでした。そのたびに私は、「お父さんが亡... -
弁護士が家庭裁判所から後見人の仕事をもらうようになった経緯と論理矛盾
【「家族の窃盗は罰せられないから、他人が安心」は嘘】 家族が家族の後見人になるのが制度上の大原則です。家族といっても、配偶者がいれば配偶者が、配偶者がいなければ子供が後見人になるのが原則です。家族以外の人が後見人になるのは、家族がいない場... -
成年後見制度利用者満足度調査を実施し、根拠ある改正議論を
ここ数年、成年後見制度の運用を見直す検討が行われています。しかし、内容を見ると、弁護士後見人等の報酬をあげる工夫や家庭裁判所の事務の簡素化が根底にあるような気がしてなりません。後見される人の意見やデータ不在の議論が良いわけないので、「成... -
後見診断書変造で、港区、病院職員を刑事告発、「社会からの抹殺を意図」、悪質な事案
【裁判所へ提出された診断書、何者かが「保佐」から「後見」に修正】 医師の書いた後見診断書を区役所および病院職員が医師に無断で内容を変造し家庭裁判所に提出したとして、東京地検と警視庁に刑事告発されました。有印私文書偽造同行使罪の疑いです。事... -
後見制度は財産管理制度、身上監護論、意思決定支援論はただの偽善
後見人は、被後見人の財産しか見ないしやらない、もっと、身上監護分野に精を出すべきだ、と言われて15年近くが経っています。加えて、後見人は被後見人の意思決定を支援すべきとも言われ10年近く経っています。私は、上記のような主張を、早い時期か... -
医療保護入院×自治体による後見開始申し立て=医師が負うリスクの最大化
【自治体による後見案件には要注意!】 最近目立つ自治体の不適切な仕事ぶりはおよそ以下の通りです。 ステップ1 不適切な医療保護入院 家族がいるのに家族に内緒で、医療保護入院の要件を満たしていないのに市区村長が保護者となり、対象となる高齢者を... -
自治体関与の後見申立て、開示された診断書を見て酷すぎると激怒する家族
ここ数年、自治体が家庭裁判所に、「この人に後見人をつけてほしい」と申請するパターンが増えています。家族や本人に黙って裁判所に申請する自治体が急増しており、後に大問題となっています。後見人が付いたことを知った家族は、「親が後見ほど悪いはず... -
【ぼったくり後見報酬】(下)任意後見の場合
【報酬額も契約、家族に頼むなら月1〜3万円】 任意後見は頼む人と頼まれる人の契約ですから、いくらでやってもらうかも二人で決めます。法定後見同様、無料が原則ですが、それだとやる気が出ないとか頼みづらいということで、家族に頼む場合は月1~3万円... -
【ぼったくり後見報酬】(上)法定後見の場合
【基本報酬は預貯金額に比例、5千万円あれば何もしなくても年72万円】 法定後見人、すなわち、後見人、保佐人、補助人の報酬は、家庭裁判所が決めます。家庭裁判所は、後見人らが何をやったかというより、被後見人らが持っている預貯金額に比例して、後見... -
横領されても訴えられない! 被後見人の裁判制限は問題だ
【「遺言」作成には医師2名の立会が必要】 成年後見制度は明治時代の禁治産制度の名残で、被後見人になるとさまざまな制約を受けます。真っ先にやり玉にがったのは、選挙権の剥奪で、各地で当事者が訴訟を起こし違憲判決がでたことを受け、平成25年に公職...