講談社より出版された「認知症になっても自分の財産を守る方法~法定後見制度のトラブルに巻き込まれないために!~」のP66~P78に港区の事例を紹介しました。
内容は、医師による診断書(成年後見制度用)が何者かによって変造され、その診断書を港区が裁判所に提出した結果、元気な89歳の男性に後見人がついたものの、本人と家族からの不服申し立てを受け、裁判所は、港区からの申し立てを門前払いし本人の後見が無しになったというものです。
この事件を担当して下さった無罪判決30件で高名な元裁判官の木谷明弁護士は、「社会生活に十分堪え得る一人の老人、要成年後見対象者として社会から事実上抹殺しようと図ったことに起因する、まことに悪質・深刻な事案」とことの重要性を指摘しています。
いわゆる後見トラブル、すなわち、後見人が付いて家族に会えなくなった、知らないうちに後見人が実家を売っていた、後見人の報酬が法外に高い等の多くは、自治体が関与した事案で起きることがしばしばです。家族内の虐待がないのにあるかのように書かれてしまうことも多く、当事者のストレスは甚大、成年後見制度の運用にも著しい支障が生じています。
かような現状を踏まえ、出版記念事業として「自治体が関与する後見事案に関する特別調査プロジェクト」を発足しました。多くの方にご参加頂ければ幸いです。
●目的 自治体が関与する後見事案の運用を適正にすること
●活動内容
まず、自治体が関与してスタートした成年後見事案を全国から募集します。
次に、寄せられた事案に関し以下の調査を行います。
・後見開始の手続きが適正かどうか(診断書の内容、申立理由の事実性ほか)
・手続きに不正を見つけた場合はその原因解明
・後見トラブルの構造や防止策のまとめと提言
さらに、個別の事案に関する自治体等からの相談にも対応します。
●期間 2024年12月1日から2025年11月末
●募集 本プロジェクトにご参加頂ける方々を全国から募集します。
・ご自分やご家族等に後見人等がついている方
意図せず成年後見制度の対象になってしまった方、後見が始まった経緯が腑に落ちない方、後見人が付いてとんでもないことになってしまったなど、疑問やストレスを感じている方、後見の杜までご連絡ください。
・支援者
どなたでも結構です。成年後見制度を使って困っている方を募集する座談会開催、困っている人との面談、調査に必要な資料収集の支援をして頂きます。
・医師
被後見人等になっている方の現能力を診断し、本人に関する既存の診断書や鑑定の内容との比較をして頂きます。
・弁護士
成年後見制度を利用して困っている方からの依頼に応じ、違法行為に対する刑事、民事、家事事件手続きをして頂きます。
・自治体関係者
担当案件でわからないことがあればご連絡ください、数多くの自治体に対する助言活動を踏まえ専門的にアドバイス致します。
・みなさま
本プロジェクトの活動資金の応援もお待ちしております。
●お問い合わせ/参加申し込み
電話:03-3793-0030(平日9~18時)
メール:info@sk110.jp